健康のためには睡眠が大切だとわかってはいるけれど、忙しいからとつい寝るのが遅くなって睡眠不足に…そんな経験はありませんか?
睡眠には心身の疲労を回復する働きがあります。睡眠時間が足りなかったり質が悪かったりする生活が続くと、心身の健康に悪影響を及ぼすことに。良い睡眠は具体的にどんな健康上のメリットがあるのか、十分な睡眠が取れていないとどんな悪影響があるのかについてお伝えします。
良い睡眠のメリット
1.疲労回復
日々の生活のなかで、心身の疲れは溜まっていくもの。
例えばデスクワークなら目や脳が疲れますし、首や肩がこりますよね。人間関係がうまくいっていないときは、ストレスで心が疲れてぐったりしてしまうこともあります。
しっかり眠ると回復を促す成長ホルモンが分泌され、こういった疲れをまとめて回復してくれます。また、睡眠は脳も身体も休ませるため、「自覚はないれけど実は疲れている」といった場合にも有効です。
2.ストレスの緩和
睡眠は脳の疲れを取るだけでなく、自律神経を整える働きもあり、ストレスを緩和する効果があります。
例えば、ストレスが増加すると副腎皮質から分泌されるホルモンの一つ「コルチゾール」の分泌量が増え、不安や抑うつの原因になりますが、しっかり睡眠をとることで過剰な分泌を防いでくれます。
3.肥満防止
食欲は実はホルモンによってコントロールされています。主なホルモンは、食欲を増進するグレリン、食欲を抑制してエネルギー代謝を促進するレプチンの2つです。睡眠不足だとこのホルモンの分泌バランスが崩れてしまいますが、きちんと睡眠をとることでバランスが整い、太りにくい身体に導いてくれます。
4.美肌効果
睡眠中に分泌される成長ホルモンは美肌とも密接な関係があります。お肌のターンオーバーを整えてくれるため、肌荒れやくすみの予防になります。
睡眠が足りないとどうなる?
1.注意力や集中力が低下する
寝不足の日は昼間に眠くなってしまうという人も多いのではないでしょうか。注意力や集中力が低下してしまうので、仕事を効率よくこなせなくなります。場合によっては思わぬ事故を招いてしまうことも。
2.太りやすい
睡眠不足の状態だと、食欲を増進するホルモン・グレリンの分泌が増え、食欲を抑制するレプチンの分泌は減ります。食欲をうまくコントロールできず、太りやすくなります。
3.不安定になりやすい
睡眠のリズムが乱れると、体内時計や自律神経も乱れます。心の疲れがとれませんし、ストレスも解消できません。心の疲れがぬけないままだと、精神的に不安定になりやすくなります。そのまま放っておくと、うつ病などに進行してしまう恐れも。
4.生活習慣病の発症リスクが高まる
糖尿病や高血圧といった生活習慣病は食生活や運動不足だけが原因ではありません。睡眠不足だと生活習慣病にかかるリスクも、悪化させるリスクも両方が高くなることがわかっています。
まとめ
ぐっすり眠った翌日はなんだか体調が良くて活動的な気分になりますよね。でも睡眠の効果は目に見えないところでも、健康を支えてくれているのです。これからこのコラムでは、より良い睡眠をとるために知っておきたいことをお伝えしていきます。